なみブログ

入院&手術の記録

いざ手術室へ

点滴を自ら押しながら別棟の手術室へ。

両親と男性看護師さんと私の4人。


これから手術するとは思えないほど平常心。


もうここまで来たらあとはお医者さんに任せるしかないですし。



エレベーターを降りると左手に“手術室”の文字が飛び込んでくる。

この自動ドアの向こうがまさに手術室。


看護師さんが『ではご両親はここまでになりますので、あちらの方でお待ち下さい』と廊下奥のベンチを指差す。


『じゃあね』『頑張ってね』という何気ない会話を交わし別れたあとは看護師さんと2人でその自動ドアの向こうへ。


前日に説明を受けに来てるとはいえ、やはり緊張感が伝わってくる独特の雰囲気。



最初の自動ドアを抜けたところで患者の受け渡し?のようなものがあり一緒に来た看護師さんもここまで。

その奥に行くといくつもの手術室に分かれている。


ホワイトボードに手術を受ける患者の名前や手術内容などが書いてあって1日に何件も手術があるのがぱっと見でわかるようになっていた。


一旦そこで椅子に座り麻酔科の先生(若い女性だったので看護師さんかと思ったけど麻酔の管を入れてくれてたので先生なのかな?)に自分の名前と手術内容を聞かれる。


病院では常に手首にバーコードをつけていて点滴や回診の度にピッとされるんだけど手術前に自分の口から言うのも医療事故を防ぐひとつの理由なのですな。


看護師さんに左右どちらの卵巣の手術かも伝えたあとそのまま手術室へ案内される。



そこでずっと気になっていた事を聞いてみる。


『取った卵巣嚢腫って自分で見る事出来ますか?写真でもいいんですけど』


もしかしたら卵巣ごと取るかもしれないので自分の目でどんなものが私の体にあったのか見ておきたくて。


すると『先生に言っておきますね〜』との返事。


案外あっさり。よかった。




手術室に入るとまたそこは不思議な雰囲気。


緊張感漂う温かみのない部屋。


色で言うとステンレスのシルバーとグリーンって感じ。


出来る限りキョロキョロしてどんなものが置いてあるのかひたすらガン見。



部屋の真ん中に手術台がありその横で手術に使う器具をガチャガチャと準備する人。

(あぁこれドラマでよく見るやつだ)


点滴ごと手術台の左側に立つように言われる。

その時点で手術室には4人くらいの先生?看護師さん?が。(まだ執刀医の先生は登場していない)


2.3段の台を登り手術台に座ると上半身だけ全部脱ぐように言われる。

その時麻酔科の女性医師がタオルで上半身を隠してくれたので恥ずかしさは特になし。


Tシャツを脱いで畳んでいると『これってもしかして韓国の…ですか…?』と。


どうやらTシャツに書かれているBIGBANGの文字を見たらしい。


『知ってるんですか?』と聞くと『全然詳しくないですけど…』との事。

それでもBIGBANG知ってくれてるのかぁと妙に嬉しくなる(笑)



でも多分先生は『韓国のBIGBANGですか?』の意味で言ったと思うんだけど私の中で勝手に『韓国のグッズですか?』と変換してしまい『あ、これドームツアーの(グッズ)です』と返してしまった…。日本のグッズなのか韓国のグッズなのかBIGBANG詳しくない人にとってはどっちでもいいだろ、と手術後しばらくして反省(笑)


そんなやりとりが手術室であるのもまた雰囲気な感じ。

緊張感が少し溶けた瞬間でもあった。



上半身脱いだあとは手術台に仰向けに。

すると数人の人が一斉に私に点滴やら心電図やら色々手際よく取り付けていく。

みんな早い。(プロだから当たり前か)



ピッピッ…というこれまたドラマでよく聞く心電図モニターの音が手術室に響くといよいよ始まるんだな、とドキドキしてくる。


上半身はタオルで隠したまま体を横向きに、体を丸めるような体勢をとる。


背中から麻酔の管を入れるらしい。

痛かったらすぐ言って下さい、と言われしばらくすると腰のあたりがジワァと温かさとともになんだか痛みが。


痛いです、と言うと一度管を抜いてまた違う場所に入れている。

2回目で決まったんだけどその管を入れる場所が難しいのかすんなりとはいかなかった。


その間私は横向きにされながらも目を出来る限りキョロキョロ。


ふと気づくと手術室に音楽が。

部屋の隅に音楽プレイヤーが置いてあってそこのスピーカーからJ-POPが流れている。


誰の曲か気になったのですぐ目の前で私の体を軽く押さえていた男性医師に『これ誰の曲ですか?』と聞いてみた。


ちょっと待ってね、とスピーカーの所まで見に行ってくれ『“塩コショウ”だって』と言いながら帰って来たんだけど私思わず

『えっ?????(笑)』誰ですか???(笑)


塩コショウってアーティスト名???


え、誰だ?誰だ?と手術前に気になる気になる。


お互い『知らない人だね〜』ってなったんだけど私があまりにも誰だろうってなってたからかまた確認してくれて(優しすぎる)


結局GReeeeNの“塩、コショウ”というアルバムだという事が判明!(笑)


あぁ〜スッキリ!その中の“いつまでも”という曲。


私の中で思い出の一曲に(笑)



そんなこんなで執刀医の先生登場。

パソコンをいじいじ。

手術室の大きなモニターに私のMRIの画像が映し出されてる。


どんな感じなのか再確認ってとこなのかな。


私の方へ来て『取ったやつなんですけど写真でもいいですか?』と。

あ、さっそく伝えてくれたのかと安心。


取ったモノを見たいって申し出る人はどのくらいいるのかなぁ。思ってても言わない人もいるのかしら。


自分としては一生に一度(だと思いたい)の事なので見ておきたい派なんだけど。



背中の管も無事に入るとそのまま仰向けに。

この時点ではまだ下半身はパンツもスウェットも履いたまま。


仰向けになると私のまわりに何人もの人が立っているのがよくわかる。


目で見えた感じだと6〜7人はいたかな。

みんな私を覗き込むようにしてるのがなんどか異様だった。


例えが悪すぎるけど自分が棺桶に入ってるような感じ。


女性の声で『では麻酔かけますね〜』と聞こえると白い蒸気のようなものと一緒に酸素マスクが私の顔の上に。


麻酔かかるのをどれだけ我慢する事が出来るんだろ、と小学生のような事を考えていたけどマスクをかけられた瞬間見事に目を閉じてたよね(笑)





つづく